RECRUIT
今回は社員インタビュー第2弾です。
工事部 幼保課の課長として活躍している服部さんに、現在の業務内容や幼稚園や保育園でのワークショップの取り組みについてインタビューしました!
自己紹介
服部千明
建築学科卒。工事部 幼保課 課長。
「木のぬくもりを子ども達へ」をコンセプトに、子ども達に小さいころから無垢の木へ触れてもらえるような取り組みを行っている。幼稚園や保育園へ向けたワークショップを担当。また幼稚園や保育園と直接打合せを行い、家具づくりやウッドデッキの施工に携わっている。
―よろしくお願いします。まずはじめに、幼保課に所属する服部さんの業務内容を教えてください。
(服部)
よろしくお願いします。工事部には幼保課のほかに工事Ⅰ課と工事Ⅱ課があって、そちらの方はゼネコンさんがお客さんの現場、工事関係のお仕事になっているのですが、私はゼネコンさんからではなくて、幼稚園さんとか保育園さんから直接仕事の依頼を受けた時の担当をしています。
なので法人さん(幼稚園さんや保育園さん)の方から直接「イスをつくってほしい」とか、あと建材部のサーモウッドを使ったウッドデッキで、ゼネコンさんを通さずに直でうちに依頼が来るときとかもあって、そういうときとかは私の方で担当している、っていう風になりますね。
―ありがとうございます。ワークショップにも携わっているとお聞きしたのですが、ワークショップを行う中で子ども達に向けた思いや狙い、といったものはありますか?
(服部)
最近無垢の木、というか本物の木に触れる機会がすごく減ってきている中で、園長先生とかと話していても、「本物に触れさせたい」っていう考えの園ってすごく増えてきています。
それに子どもの幼少期の時って感情を育てる時だから、にせものじゃないけどそういうんじゃなくて、なるべく本物に触れさせたいっていうのが、けっこう今、そういう考えになってきています。
私たちもやっぱりにせものの木っていうと言い方が変だけど、なんかそういうのじゃなくて、できれば無垢材とかそういうのに触れて欲しいっていうのと、あとは単純にものづくりの楽しさを教えてあげたい。それに将来的には大工さんになりたいっていう人がそこで出てきてくれたら嬉しいなって思っています。大工さんが本当に今…
―今なかなか若い大工さんがいないですよね。
(服部)
そうなんです、うちには大野さんと金城さんがちょうど運よく入ってくれたけど、それもあって大工さんになりたいなっていうのも、小さいころにね、ちょっとでも思ってもらえたら嬉しいなって思います。
―大和屋では「レミダ」というイタリアの考え方も取り入れている、と聞きました。
レミダとは
リサイクルセンターという役割だけでなく、無用なものに価値を見出す、変身する場、循環することを体感できる施設のことです。工場からの廃材や不用品を『レミダ』という児童館、公民館のような所に集め、子ども達や市民がそれを元に作品を制作します。
(服部)
私が見てきたのはイタリアのレッジョエミリアっていう地域で、2年前でした。廃材とかを集める拠点基地みたいなものがいくつか点在していて、そこに廃材が集められるんです。その廃材もただ置いてあるんじゃなくて、子ども達がワクワクするように、こう綺麗に陳列されてるっていうのかな。
よくある化粧品の口紅のケースとかそういうのが、おしゃれな透明のガラスのビンに入ってたりとか、ほんとに見てて「すごいなにこれ」みたいな感じです。不思議な雑貨屋さんに来ちゃったみたいな、そんな感じで綺麗に陳列されてて、それを使ってものづくりをしたりとか、新しい発見をしてくみたいな、そういうのがイタリアでありました。
今日本でもそういう動きってちょっとずつ始まってはいるみたいなんですが、そういうのを大和屋でもできたらいいねっていうのが最初のころ、ワークショップを始めるころにでた話でしたね。
―そんな所があるんですね。ぜひ自分も体験してみたいと思いました。
(服部)
ほんと、じゃあ次落ち着いたら行ってくればいいよ!女の保育士さんばっかりだから、男性陣には辛いと思うけど(笑)。
…でも行ったときはすごい刺激になって、「ゴミだと思ってたものに新しい価値を見つけ出してあげる。次の人生を歩ませてあげる。」っていう考え方もあるらしいです。
それでうちも今捨てちゃってる端材、お金出して捨てちゃってる端材ってすごいいっぱいあるじゃないですか。住宅部もそうですけど、特に木材はかなりの頻度で捨てちゃってますから。
法人さんに話を聞くと、木材って手に入れるのが結構大変らしいんです。園児さんのお父さんが大工さん、とかそういう人がいればもらえる伝手(つて)があるそうなんですが、そういったものがないところだとどうしても買わないといけない。それもほんとにこれぐらい(両手で覆えるくらい)で500円とかしちゃうでしょう。
―そうですね。ホームセンターでもそれくらいしますね。
(服部)
それをうちは袋一杯に端材を提供できますので、ぜひ有効活用して欲しいと思いました。
―ワークショップの中で、木材のこだわりについて子ども達に向けてお話ししていることはありますか?
(服部)
子ども達がこういう節を見て、なんかこの辺とか顔に見える、そういうのって感受性が豊かになったりしますよねっていう話をするときもありますし…
あとレッドパインは柔らかい木なのであまり痛くないですが、普通のカラーフローリングとかですと、子どもが転んだときに頭とかぶつけちゃうとっていう話もすることがあります。
レッドパインだと柔らかいしあたたかみもあるし、そういうもので子ども達への体への負担、あと先生達の体への負担もだいぶ少なくなりますよ、っていう話はするようにしています。
―住宅部ですとコルクフローリングを水廻りによく使っていたんですが、工事部ではあまり使わないでしょうか?
(服部)
コルクも使うときあります!1歳児とか、まだハイハイするような子たちの部屋とかはコルクを使うこともありますね。
ただ設計事務所さんや法人さんの考えによってくるところもあるので、こちらから提案して採用された事例もありますが、あまり数は多くないかもしれないです。
―それでは最後に、学生さんへ向けたメッセージをお願いします。
(服部)
建築学科で実際学んできた専門知識とかって業務に直接活かせるかっていうと結構そうでもなくて、社会人になって初めて教わることがメインになってくるかなと思うんですけど、でも大学で学んできたことって無駄ではなくて、いろんなことに興味を持ってやっていくのがいいんじゃないかなって個人的には思ってます。
全然建築と関係ないようなところでも、最終的につながってくるというか、お客さんと話していて「そういえばこういうことあったな」って繋がったりするもするので、
いろんなことに興味をもって、いろんなことに挑戦するっていうのが大事なんじゃないかなって思います。なので学生のうちにたくさん遊んで、まあ今ご時世的に難しいけど、たくさん遊んでおいた方がいいんじゃないかって思います。
―また次回は違う切り口からインタビューさせていただければと思います。本日はありがとうございました!